フコイダンのサプリメントとは

デンプンやセルロースがグルコースという単糖からなる多糖類であるのと同様に、こちらはフコースと呼ばれる単糖が多数、鎖のように繋がって構成されています。

フコースそのものはヒトを含む動植物の体内でも非常に重要な働きをしているものの、少なくともヒトはフコイダンを消化分解してフコースとして小腸から吸収することはできません。

デンプンに対する消化酵素は持っているけれども、セルロースに対する消化酵素を持っていないのと似ています。

体内にあるフコースは、単体として食物に含まれるものを吸収するか、体内で別の分子から変換して生成されるかしかないわけです。

消化吸収されないのであればほぼ何の役にも立たないのではないかと思われるかもしれませんが、生化学的にはそんなに単純な話では決してありません。

事実、これまでにも多数の有用な働きがあることが報告されています。

どのような機序によるものか分かっていないものも多いですが、たとえ消化吸収されなくても、消化管内で重要な役割を果たしているのかもしれません。

また、ヒトの持つ消化酵素では分解できないというだけで、腸内細菌層の持つ酵素では多少なりとも分解できる可能性があります。

さらに言えば、確かに酵素があると効率的に分解できることは間違いありませんが、空気中で放置しておいても様々な物質が酸化分解されるのと同様、酵素なしでも微量には分解される可能性もあるでしょう。